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参照:知恵袋
O2O施策 ネットショップ・店舗連動のオムニチャネル
「ネットショッピング」で買って「近くにあるお店」で受け取る。
大手の量販店がO2O(オンラインからオフライン)の一つとして行っている
オムニチャネルの活用事例がここ最近増えてきている。
今回は、店舗受け取りサービスを打ち出している企業が行っている施策例を見ながら、オムニチャネルの活用について考察してみました。
オンライン購入の利点・店舗購入の利点
オンラインショッピングの利点ってどのようなものがあるのだろうか?
ポイントがたまる仕組みがあったり、即納サービスが存在しとても便利。
店頭で商品を購入する利点は?
など、それぞれのメリットがあります。
オムニチャネルで最も需要なのは企業全体の利益の最大化です。
例えば多店舗展開しているお店の場合、各お店には予算があります。
そこにネットショップがあれば、なるべく店舗で購入してもらおうと思ってネットの価格より安くしたり、
同じ系列の店舗などで顧客の取り合いになりかねません。
つまり、内部的な仕組みとしてネットで買って店舗で受け取るメリット。
またはその逆の仕組みも用意しておかなければ施策はうまくいきません。
今回はそれぞれの企業が行っている店舗受け取りサービスの概要をみていきます。
ヨドバシカメラ ネットで注文 店舗で受け取りサービス
参照ページ ヨドバシカメラ ネットで注文 店舗で受け取りサービス
家電量販店のヨドバシカメラでは店舗によって24時間の店頭受付サービスを行っています。
ヨドバシ.comでは「where to buy」を実装したショッピングサイトです。
リアルタイム店舗在庫連動型でネットからお店を指定して受け取りを行うことができます。
店舗の位置も駅近くにある場合が多く、ネットで購入して帰りに商品を受け取るというお客さんも多いようです。
お店の立地条件がいいので顧客満足度を上げる施策として考えられているのではないでしょうか。
詳しい店舗受け取りの仕組みについてはリンクをご参照ください。
ヤマダ電機 おみせde受取りサービス
ヤマダ電機の場合は、日本全国に展開している店舗数がこの受け取りサービスのメリットとなっています。
地方店舗などでは、お店に在庫がない場合インターネットショップで商品を選んで取り寄せをするなど、顧客の取りこぼしが起きないように考えられています。
無印良品 ネット注文店舗受け取りサービス
無印良品の場合も店舗数がメリットなのですが、ここからは先ほどの家電量販店と違うメリットが出てきます。
それは、店頭に来店してもらうことで合わせてほかの商品を購入する確率が高いという点です。
インターネットのページビューからリアル店舗へ誘致することが出来れば、それだけ売り上げが上がりやすくなります。
もちろん、
「ヨドバシカメラ」や「ヤマダ電機」の場合も合わせてそのほかのものを購入したり、アップセルなどでもう一段階上の商品を提案することもできるのですが現状の受け取りサービスではそこまで対応しているお店はなさそうです。
セブンイレブン ネットで買って「セブンで受取り」で使える100円券プレゼント
参照ページ セブンイレブン ネットで買って「セブンで受取り」で使える100円券プレゼント
セブンイレブンネットで購入して店頭で受け取りをするサービスには100円券というインセンティブが付きます。
主に受け取りサービスで使用される商品は書籍やDVDなのですが、コンビニに来て受け取るついでにお菓子や飲み物を購入することを見越して企画されています。
100円引きのインセンティブを付けてもおつりがくるほど、コンビニは高粗利の商品を販売しているのです。
あかちゃん本舗などもセブンアンドアイホールディングスの一つなのでお店で受け取りができます。
こちらは、ベビー用品を店頭でプラスワン販売できれば売り上げアップにつながります。
カメラのキタムラ 店舗受取お買上げ特典
店舗受け取りサービスでお店とネットショップの連動をうまく行っているお店の一つにカメラのキタムラがあります。
扱う商品が、カメラ本体やレンズなどプラスワン販売が行いやすい商材であるということ、そして実際にカメラの使い方を店舗スタッフに確認したいお客様の多くがこの店舗受け取りサービスを利用しているといわれています。
店舗数・アップセル・クロスセル・商品の専門性などを見ていくと店舗へ来店いただけることでお店側にもメリットが大きいため、しっかりとした店舗来店のインセンティブが見えます。
年間の売り上げが約400億円とのことなので、よりお店とネットの連動を活用して売り上げを伸ばしている企業と言えます。
サイクルベースあさひ ネット注文・店舗受け取り
最後に取り上げるお店は自転車屋さん。
このお店の場合、インターネットで注文しお店で調節してそのまま乗って帰れるという点をメリットとして打ち出して店舗受け取りサービスを行っています。
確かに扱う商材としてはそのまま乗って帰れるというのはうれしいですし、お店で調整してもらえるのもポイントです。
店舗受け取りサービスはどんなお店でも行うべきなのか?
ここまでいくつかの企業を例に見てきたが、僕が思うに店舗受け取りサービスを行うには効果的な商材とそうでない商材があります。
実際のネットから店舗への誘致のオペレーションや、店頭まで商品を用意する流れ。
さらに店頭での対応に、WEB上での対応の人件費を考えると一概にサービスとして店舗受け取りサービスを行えばいいというものではないということはわかります。
店舗に来店した際にさらに販売につなげる施策を行ってこそ、オムニチャネル活用における利益最大化ができるのだろう。